エンドレス・デート

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ああ、けだものになったさ。ハルヒの台詞だけ、ダイジェストでおおくりする。 「ああ、キョン、キョン、ああああああっっ!!……すごい、キョンの、もうこんなに、ううううっ!……今度は、あ、あたしが上になるからっ!どう、キョン、キョン、キョンっ! ……な、なに、四回目よ?すごいわね、まったく……ああ、おかしくなりそう、キョン、すごいっ!!……キョン、らめえ、むりよ、そんな、あっ! ……ま、まだ?この変態っ、キョンのバカ、あんっ!!……キョン、大好き、大好き、んんんんんっ!!!……ハァ…ハァ…ハァ…」 精も根も尽き果てた。もう立てないのは息子ともどもだ。きっちり記録は更新したぞ、これで八回だ…。ハルヒも、俺のとなりでぐったりとしている。 俺は時計を見た。針は11時50分を指している。もうすぐ、俺の努力が報われるか報われないかが決まるわけか…。 「おい、ハルヒ、今日はどうだった?」 ハルヒは寝返りをうってこっちに顔を向けた。上気した顔には笑みが浮かんでいる。 「すっごく良かったわ…最高の一日だった。……ありがと、キョン。」 そういってハルヒは俺に口付ける。ああ、俺も最高の一日だった、まったくの話― その時だ、まったくの突然、唐突、突如にして忽然と― アレが来た。 強烈な既視感。なんども繰り返したんだ。ハルヒが嬉しそうに俺に口付ける。礼を言う。全部やったことだ。くそ、これじゃ全部同じままだ。なにかが、必要なんだ― 何だ?どうやったらハルヒは、この繰り返しをやめる気になる?どうすれば?時間がない、あと五分だ、どうする、なんでもいい、言うしかない、やっちまえ、行け!! 「ハルヒ!!」 突然起き上がった俺に、ハルヒがびくっとする。 「な、なによ大きな声を出して。どうしたの?」 俺は息を吸い込んだ。たった今思いついた台詞を言うんだ、今すぐに。 「次のデートは、どこにいこうか?」
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