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それにしても翡翠学園か。
僕達がいる区域ではトップクラスのボンボン学校だったな。
確か幼稚園から大学までのオールエスカレーター式だったはずだ。
やっぱりこの子はお嬢様でしたか。
「翡翠学園の子がこんな所で一人でいると危ないよ。身代金誘拐するならキミみたいな子は真っ先にターゲットだ。」
「なんだ?貴様変態なうえに誘拐犯なのか?」
「…僕は変態でも誘拐犯でもないよ…」
「そうか。でも私は大丈夫だ。私ももう大学2年生だ。立派な大人だからな。」
「大学2年!!??キミ僕より年上なのか!?」
「いや、年齢は今年で9歳になる。翡翠学園は飛び級制だから。私は頭が良いからな。」
いかん。
ツッコミ所が多すぎてどうしていいかわからない…。
「ところで貴様……」
僕が唖然としていると、女の子は僕の体の周りの匂いをクンクンと嗅ぎだした。
「太陽の匂いがするな。」
僕は固まった。
心臓が止まったような感覚に陥った。
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