第一章「自分の持つ力」

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MPS本部 そこにライ達の姿があった。 「ここがバトルルームになります」 黒井がそう言って扉を開くと真っ白な部屋がそこにあった。 「このバトルルームは特注の鉱石で壁、床が作られており50トンの衝撃でも傷一つつきません」 黒井はそう言った。 「なるほど…これなら暴れても大丈夫なわけだ」 壁をペタペタと触るライ。 ライは喜んでいた。 家での稽古はいつもボロボロの道場で行っていた。 道場が壊れないよう色々と制御して半分の力もだしていなかった。 だが、ここなら自分の本気を出せる。 そう思い喜んでいたのだ。 同じ時にして黒井も喜んでいた。やっと自分の仕える主人の力が知れると。 そして真紀もまた喜んでいた。あの子に勝てばあの子と働けれる!しかも安定したお金が入る一石二鳥だ!と。 「さぁやろう」 ライのその言葉によって戦いの火蓋は切って落とされた。 「火よ!」 真紀が手を突き出しそう叫んだ。 すると、真紀の手のひらから燃えさかる火の玉が現れ、ライを襲った。 魔法である。魔法とは己の魔力を代償に力を得る物である。 属性というものがあり、個々に使える属性は違う。 主に目立つ属性は六属性と呼ばれる火、水、雷、土、光、闇である。 ひとりが使える属性は2つと限られている。 本属性と準属性である。 本属性はその魔法の種類すべてを準属性は攻撃魔法以外を使える。 「…おっと」 いきなり魔法が来ると思っていなかったライはとっさに手を突き出した。 するとどうだろうか、真紀の放った魔法がライの手のひらに当たる直前で止まったではないか。 「あぶなかった……」 額の汗を拭き取るとライはホッと一息ついた。
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