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桜が舞い散る春が過ぎ、夏休みという長い休みが過ぎた今は九月。
かなり偏差値が高く、各地から、どこかの御曹司、お嬢様などが集まるここは、名門、桜華学園(おうかがくえん)。
ここに、入学して半年が経った今日、未だに笑顔を見せない男子生徒がいた。
彼の名前は天空王哉(あまぞらおうや)。笑顔を見せない彼だが、その容姿、成績、運動神経、どれを取っても彼は完璧だった。
そんな彼に好意を持ってくれる女の子は、たくさんいる。
しかし、彼は告白を断るどころか、告白の呼び出しさえ無視し、ラブレターと呼べる物を何の躊躇いも無く破り棄て、その好意を無にしてきた。
そんな彼は、周りから『冷酷な貴公子』と呼ばれていた。
そんな彼の人生は、冷たい色の無い風の吹く人生だった……
彼が笑顔を見せなくなった理由とは?
彼がそこまで冷酷な理由とは?
それらの答えは全て過去にあった……
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