プロローグ

2/2
前へ
/273ページ
次へ
桜が舞い散る春が過ぎ、夏休みという長い休みが過ぎた今は九月。 かなり偏差値が高く、各地から、どこかの御曹司、お嬢様などが集まるここは、名門、桜華学園(おうかがくえん)。 ここに、入学して半年が経った今日、未だに笑顔を見せない男子生徒がいた。 彼の名前は天空王哉(あまぞらおうや)。笑顔を見せない彼だが、その容姿、成績、運動神経、どれを取っても彼は完璧だった。 そんな彼に好意を持ってくれる女の子は、たくさんいる。 しかし、彼は告白を断るどころか、告白の呼び出しさえ無視し、ラブレターと呼べる物を何の躊躇いも無く破り棄て、その好意を無にしてきた。 そんな彼は、周りから『冷酷な貴公子』と呼ばれていた。 そんな彼の人生は、冷たい色の無い風の吹く人生だった…… 彼が笑顔を見せなくなった理由とは? 彼がそこまで冷酷な理由とは? それらの答えは全て過去にあった……    
/273ページ

最初のコメントを投稿しよう!

318人が本棚に入れています
本棚に追加