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「いらっしゃい」
「久しぶりだね恵ちゃん」
「そちらは新入り?」
「何処行ってたんですか茂先輩!!」
つい数分前に出された茂先輩の提案によって俺は…俺達は、生徒会室に来た。
ガチャリと開けられた扉の先は広々とした空間とイケメン美形集団の溜まり場だった。
「「ただいま~」」
と声をそろえた茂先輩と海斗先輩のもとに長身眼鏡の人が寄ってきた。そのまま三人で部屋の奥へ歩を進め、その後海斗先輩と茂先輩は怒鳴られてしょげていた。
………にしても…
なんか、知った顔をしている。あの眼鏡さんと何処かで会っただろうか……
「あの人は嵩沼轟輝[タカヌマ トドロキ]先輩。響のお兄さん」
と恵に耳打ちされて胸の靄が消える。
響に似てるんだ…そっか。と関心して頷いていると、前から綺麗な人がお茶を運んできてくれた。
この香りは………ハーブティーと思われる。
「座りなよ高梨君」
とさっきまでソファーを陣取っていた茂先輩が促すので遠慮がちに座った。座り心地が堪らなく良い。
「まずは自己紹介。阿久津からしてよ」
と海斗先輩が茂先輩にカップを渡しながら言うと、さっきお茶を持ってきてくれた美人さんが笑った。
「初めまして高梨君。僕は阿久津春亜[アクツ ハルア]入学式で話はしたと思うけど副会長をやっててね…」
すいません。
寝てました。
「…あ、僕の守護はそこで寝てる諏訪部由正[スワベ ヨシマサ]君」
阿久津先輩が指を示した机に突っ伏して寝てる人がいる。諏訪部先輩ね…。
「次は実麗ちゃん、どうぞ」
バトンタッチ。
阿久津先輩の右隣りに座る先輩の肩をトンと叩いた。
「て、天河実麗[テンカワ ミレイ]です…よろしくお願いします、高梨君」
カァ…と赤くなる天河先輩。ちっちゃいし(俺くらい)童顔だし(俺もだけど)肌白いし(兄貴くらい)…可愛い。
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