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「ちなみに、」
と茂先輩がつけたす。
「実麗は守護の黛葵[マユズミ アオイ]が彼氏で幼馴染みだ。手は出すなよ?」
と笑う。
出しません。出せません。
ってか彼氏……
堂々としてるなぁ茂先輩…。あぁ…天河先輩と黛先輩が羨ましいんだなー…。
ガン見されてるよ恵…
気付いてあげようよ…可哀想だよ茂先輩…
「変なこと言わないで下さいよ茂先輩////あ、僕も副会長をやってます……つ、次嵩沼先輩お願いします…!!」
赤面した顔で天河先輩はポンと嵩沼先輩の肩あたりを叩いた。
「…………」
めんどくさそうな顔をして、ずれた眼鏡を直す嵩沼…轟輝先輩。嵩沼だと響みたいでイヤだ…←
「会計の嵩沼轟輝だ。弟が世話になってる…」
それだけ言ってから轟輝先輩はパソコンの方に行ってしまった。
……まぁ良いか。
名前と顔が解れば大丈夫。
「ちなみに、轟輝の守護は俺ね」
と諏訪部先輩の向かいの席に座る先輩が手を上げた。
「小野祐馬[オノ ユウマ]。よろしく」
笑って、小野先輩も突っ伏す。テスト前なのに…………
「俺らは解るよな?」
「だな」
「あ、櫻井と治部がいたや」
海斗先輩と茂先輩がそんな会話をしていた。わなわなと震える少年には気付いてないのか…?
「俺を忘れるなんて酷いです茂先輩!!!!」
怒鳴って、その人は俺の前に来た。
「治部大介[ジブ ダイスケ]……茂先輩の守護してます…よろしく」
治部先輩はちょっと悲しかったのか目にうっすら涙が浮かんでいた。茂先輩のせいだ………
「ちなみに櫻井は俺の守護で櫻井進[サクライ ススム]ね」
海斗先輩が笑う。
この場にいない黛先輩と櫻井先輩。今度恵に教えてもらおう。
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