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自己嫌悪プラス反省会を一瞬で終わらせ、二人で白のふかふかソファに座った。
「一人で暮らすなんてよく考えたよな」
「親と少し言い合いになっている時に思い付いたんです。一人暮らしなら親の転勤は関係ありませんから。それに……」
「それに…何?」
怜香はしまった、みたいな顔をすると下を向いた。
それには少し疑問を抱いたけどすぐに吹き飛んだ。
怜香の髪がサラサラと落ちるところを見て……。
「怜香、ちょっと髪触っていい?」
「……えっ? い、いいですよ」
怜香の了承を得たのでさっそく触ってみた。
それは想像の範囲を遥かに越えるサラサラ度。
一本一本が全く絡むことなく真っ直ぐ。
俺の指を止めることなく上から下へと導いた。
「すごいな。毎日手入れとか大変じゃないか?」
「最初は大変でしたけど、もう慣れました。進さんはロングとショート……どっちが好みですか?」
いきなりの質問。
怜香のことが好きな今ではロングなのだが、ショートも見てみたい。
「怜香はロングが良いよ」
あれ?
どうやら怜香は納得いってないらしい。
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