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「私は進さんの好みを聞いてるんです」
そういうことか。
だけどさ、さっき言ったことは半分好みなんだよね。
「俺は髪とかにあんまり好みはないんだ。その人に似合うならショートでもロングでも良い。
まぁ、しいて好みを言うなら、その人がショートとロングのどっちが似合うか、ってところだな」
「そうだったんですか。それなら私は……進さんの好みになれてますか?」
ここで上目使いという最終兵器使いますか。
やはり来ました、抱きしめたい衝動。
彼女である今はためらいなく抱きしめるけどな。
「めっちゃ俺の好みだよ。ドストライクって感じ」
「本当ですか? とっても嬉しいです」
可愛すぎるぜこん畜生。
何故こんなにも真っ直ぐなんだ。
もう俺の頭の中が怜香でいっぱい。
「それなら俺も質問。怜香の好みはどんなだ?」
怜香を離して尋ねた。
「私も顔とか髪型とかに好みはありません。確かにカッコイイ方が良いですけど、やっぱり性格を重視します」
飾ってばかりじゃないところがこの言葉に説得力を生む。
それにしても性格重視か。
俺ってそんなに性格良いわけじゃないのに、なんでだろうな?
かと言ってカッコイイわけでもない。
いつの間にか悪い方に考えている自分がいる。
直さないとな。
でも不安を感じるといえば感じる。
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