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「そっか……。やっぱり怜香は大人だな」
「そんなことありません。まだまだですよ」
そういう謙虚な所がまさにその通りだろ。
「ところでさ、テレビないけど夜とか暇じゃない?」
「急に話が変わりましたね。それに私に聞いてくれないんですか?」
「な、何を?」
演技下手くそだな。
はぁ……、怜香に気付かれたかもね。
「進さんが私の好みかどうか」
「じ、じゃぁ聞かせて?」
「なんか嫌々ですね。どうしたんですか?」
初めて自分の演技力のなさに苛立ちを覚えたよ。
ごめん……怜香。
「俺にはそんなことを聞ける自信はない。だから答えが怖くて聞けないんだ。でも、悪い方には考えないって言ったからな。
改めて、聞かせて?」
なんか話していくうちに申し訳なくなって、考え方の方向性を変えた。
俺って安定しないな。
良い方に考えるように努力していこう。
今はただ聞きたい、怜香のことをもっと知りたい。
それだけだな。
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