4721人が本棚に入れています
本棚に追加
それからはとにかく話し続けた。
テレビなんかなくても楽しかったし、幸せだった。
携帯で時間の確認をしなかったので、気付けば7時を越えていた。
「そろそろ帰ろうかな」
「そうですね。明日から進さんを迎えに行きます。いつも何時くらいに出るんですか?」
迎えに来るってことは一緒に登校するってことか?
夢のような出来事だ。
だが、迎えにいくのは俺のほうだ。
「8時20分頃かな」
「わかりました。明日行きます。
それにしても時間ぎりぎりですね」
家にいても学校にいても面白くなかったからな。
時間いっぱい家にいるタイプ。
「また明日な。そうだ、怜香ちょっと来て」
「何ですか?」
怜香は俺に近付いて何?
とでも言いたそうな顔をしている。
俺は怜香の腰に手を回して少し引き寄せた。
そしてそのまま怜香の唇を奪った。
最初のコメントを投稿しよう!