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「んー!んん゛ー!」
あの後訳の分からない事をベラベラ喋っていた西木だったが、突然目隠しとタオルで口を埋めやがった。おまけに手も後ろで縛って。お陰で気持ち悪いし息がしにくい。
「あー目隠しはいいんだけど、やっぱ口は辞めとこうかな…可愛い声聴けないし」
そうしよ。とか自分で納得して、タオルを取った。俺はここぞとばかりに叫んだ。のだが、
「てめっん!」
──あぁ、厄日だな。
キス、してきた。口が中途半端に開いてたから、舌が遠慮なく入ってきた。
噛み千切ればいいのに、出来なかった。だって上手いから。もうヘロヘロだよ。
「もっ……や…」
「そう?物欲しそうな顔してるけど」
──目隠しで顔半分隠れてるから、表情あんま分かんない癖に。
「…してない」
「あら生意気言っちゃって。まあいいよ。暫くそうしてな」
そう言うと、そそくさと出ていった。気がする。
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