心を残した場所

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―アブナイ もしや雫の事じゃないだろか? 彼女とシュウ君を交えワーワーと喋っている雫を見ながらそんな考えを浮かべる 「桜が六花くんの貞操を奪わないって保証あるの?」 「無いわよ!そんなの!」 「ねぇ、テーソーって何?」 な、ワケないか… 僕の話を僕抜きで盛り上がる三人を見て、くだらない考えを追いやった 「まぁ、あの、とりあえずその話題は置いといて…」 折角こうして偶然にも再会したのに、もう少し普通の会話は出来ないものだろうか 「黙ってて」 「うるさい」 「だからテーソーって何?」 アレ?僕の話しだよね? 冷たい女性陣と会話に無理矢理入り込むシュウ君 そもそも何でこんな事態に… 「そもそも雫の“用事”ってなんのよ?」 あ、僕も知りたい 彼女の質問に雫は一瞬言葉を詰まらせ、目線を少し逸らした 「……し、仕事よ そんな事より最初に質問したのは私の方なんだから!桜こそ何しに来たのよ」 なんか誤魔化した そんな感じを受ける雫の態度 「婚前旅行よ」 なんか言い切った そんな意味不明な彼女の言動 「コンゼンって何?」 なんか参加したい そんな表情をしているシュウ君 「部屋、戻ってますね」 なんか疲れた そんな感じでその場を去った僕
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