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「うわぁ!凄いお料理だね!」
お刺身が鮮やかに盛られた舟に目を丸くしながら、シュウ君が表情を輝かせる
「う、うん
テレビでしか見たことない」
僕も興奮を抑えきれないでいた
「私……保育士さんみたい」
舟盛りにはしゃいでいる僕らを見て、彼女は深く息を吐いた
「ね!食べていい?もう食べていい?」
そうなんだ
部屋には僕と彼女、そしてシュウ君の三人がテーブルについている
「私、まだやることあるから」
――と
雫がシュウ君を連れて再びこの部屋に来たのが夕食の少し前
従業員の人に頼んでシュウ君の分の料理も運んでもらい、こういう構図になってるんだけど
「あんた
私と六花の邪魔する気?」
――と、小声で雫に文句を言っていた彼女だけど
「シュウには皆で食べさせてあげたいの……お願い」
――と、珍しく雫が頭を下げた
彼女は一瞬だけ悲しそうな表情をした後に、無言で頷きシュウ君を部屋に入れた
「よし!食べて食べて!沢山食べないと大きくならないぞ!」
彼女も僕達に合わせるよう声を張り料理に手をつける
「おばちゃんはこれ以上オッパイ大きくなっら困るでしょ?」
「とりあえず『おばちゃん』はやめようね?」
目が怖いや
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