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「じゃあ続きを話すけど、今までの話しで質問があるなら聞くけど?」
確かに聞きたい事は沢山ある
さっきまで考えていた事の答えが知ることが出来るのだろうか
「質問は…
桜さんの両親が狙われた理由と、その相手は?」
聞いたところでどうしようも無いかもしれないけど、それで彼女を知るこが出来るかもしれないと思った
「確かに気になるところね…
でもそれは解らないの
私の力では『呪いの痕』を見つける事は出来ても、その相手まで特定するまでの力は無いの
勿論、理由なんて解るはずもないわね…桜の親は普通の会社勤めで、誰かに恨まれるような人柄でも無かったし」
お手上げと言わんばかりに雫は肩を竦めた
結局解らず仕舞いか…
落胆はしたが引っかかる事もあった
「…あのー、『呪いの痕』って何ですか?」
何がという訳でもないが、何となく気になったので聞いてみた
「うーん、仕事がら死体を火葬する前に『視る』んだけどね
二人とも共通して見えた色が黒に近い『紫』だったの
本来、人は死ぬと闇…つまり『黒』しか視えないはずなんだけど、僅かに混じった紫が多分呪いの痕なんだと直感したの」
―直感……か
巫女の直感とは信憑性があるのかは疑問だったが、雫の言葉は信じられる気がした
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