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「先月も桜の様子を見に来たけどその時の桜とは別人…というよりも元の桜に戻っていたわ
そして何故か見知らぬ子供が同居している…
そりゃあ色々と疑いたくもなるってものよねー」
この台詞を今までの事の言い訳にするつもりだろうか?
何となく誤魔化そうとする意図を感じなくもない言い方だけど突っ込まないでおこう
「…でも僕が桜さんを助ける事が出来てるんですか?」
何をすれば彼女を救い、彼女の望むものを与えてあげれるのか僕には考えがつかない
「やっぱり解ってないのね
あなたは居るだけでいいのよ
六花くんが桜の傍にいて、話しをして笑いあっていればそれでいいの
まぁ、少し家事に使われてるような気もするけどね」
呆れた表情もどこか悲しそうに見える
「ただ……
居ればいいんですか?ここに」
それだけで理由を得られるのなら僕は彼女の傍に居続けたい、ずっと…
「そう、そして笑っていればいいのよ
桜は六花くんに惹かれてここに連れてきた
何に惹かれ、どうしたいのかは分からないけど、きっと必要だったから今あなたはここに居るのよ」
惹かれる?必要?
色んな話しを聞いて、また頭が混乱しそうが苛立った声で騒いだ
「ああ!もういいわよ!
知りたかったら部屋で年甲斐もなく拗ねてる女の所に行ってきなさい!
多分布団にくるまって
『六花まだかなー?』って待ってるわよ!」
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