雪の声

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―――――――――― ―ガチャ ただいまー!って…あれ? 六花ぁー?どこー? ――ん?………なに? 六花!? りーーーっかぁ!! ドタドタドタドタドタドタ! ―バタァーン!! 「りっかぁー!!!」 「はい!!!」 今まで寝ていた事も忘れ僕は飛び起きた 薄暗い部屋で見た彼女は、息を弾ませ眉毛が八の字になっていた 「六花………居た…」 彼女は僕の頬を両手で挟み、存在を確認するように動かす 「はい………居ます」 ワケも分からず言われた事に返事をする 「うん、居た…… じゃあ、歯を食いしばって?」 「はい、……え?」 ―バチィーン!! 『何か』を何一つ理解出来ないまま、頬に強烈な痛みが走った 「うぎぉ!」 奇声をあげ 僕はベッドに薙ぎ倒された 「い、言ったじゃない… 心配かけたら…ゴチンって…」 泣き出しそうな彼女の声に僕は 『今のはバチンでした』とは、とても言えなかった 「すいません… ちょっと、ここで丸まってたら寝ちゃったみたいで…」 そうだ…僕は寝てしまったんだ 「何で私のベッドで? 一緒には寝てくれないのに… ………嫌がらせ?」
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