雪の声

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――10分後 「もういいかな」 彼女の声が止んだのを確認し、再び確認の部屋に入る 何をどうしてそうなったかは想像しかねるが、彼女は何故か小物置きのラックとタンスの隙間に頭を突っ込んだ形で動かなくなっていた 「………ギブ」 力尽きた彼女が洩らした敗北宣言 とりあえずこれで報復される心配はなくなったかな… 「今救助しますね」 挟まっている隙間から引っ張り出し、縛ってあるロープをほどく 我ながらキツく縛ったもので、少し時間がかかったがなんとか… ―ドン! 「ごふぅ!」 ロープをほどく作業に集中していて、万が一の反撃を忘れていた 布団がはだけた瞬間に彼女の足が僕の鳩尾を突き上げたのだ 「フフフ… まだまだ甘いわね、六花」 ユラリと立ち上がり、乱れた髪をかき上げる彼女は 「さ、桜さん……裸です」 蹴られた箇所をおさえ、目を逸らして危険な状況を伝える 「言い訳は……ん?ハダカ?」 彼女はゆっくりと視線を自分の体へと移し、一糸纏わぬ姿にようやく気づく 「――え?――な? ……………… あきゃあぁぁぁ!!」 ボリューム最大の悲鳴を上げ、抜け出たばかりの布団を慌ててたぐり寄せた
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