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「なにコレなにコレ!?
やった?ヤッた?
犯っちゃったの?ねぇ!?」
意味不明な言葉を連呼してとり乱す彼女
どうやら昨日、自分がどういう格好で寝たのか記憶に無いようだ
「『やる』って何をですか…
桜さんは風呂上がりにパジャマも着ないで寝たんですよ?憶えてないんですか?」
僕の苦労も知らず騒ぐ彼女に昨夜の事を説明する
「あ、そうなの?
……ん?
六花はそんな『据え膳』にノータッチ?……それでも男か!」
あれ、僕なんか悪い?
「何を怒ってるか知りませんが、ノータッチもなにも近づくだけで蹴飛ばされるんではどうしようもありません」
顔の痣を指差しながら冷たい視線を彼女に向ける
そんなに腫れてはいないが、紫色に変色しているのは今朝鏡で確認済みだ
「……それ、私の仕業?」
口元まで布団で隠し、申し訳なさそうに聞いてくる
「はい、間違い無く
もう少し自分の寝相の悪さを認識してください」
朝起きて布団が無い事を、彼女は不思議に思っていないのかな
「…すいません」
彼女は恥ずかしそうに謝った
どうやら薄々と感じてはいるみたいだ
そうだ…
『恥ずかしい』と言えば
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