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「お前達また争いか~?
やれやれ困った奴らだ!
毎回よく飽きないよなー……」
「あっサイーっ!
聞いてよキリトがさぁ!」
サイはいつものように
怒ったアリカを宥める
最早恒例行事だなこれは
「馬鹿に馬鹿って言っただけだし、俺悪くねーし?」
「二人とも子供だなぁ……
あ、そうだキリト!!
僕ちょっと君に話したい事が……」
アリカをよしよしと宥めながら
サイは俺に話し掛ける
子供はアリカだけで十分だ
俺が若干ふてくされて
話を聞き流していると
ピンポンパンポーン!
サイの話を遮るかのように
呼び出しのチャイムが鳴った
「2年C組サイ・スカーレット君、
至急職員室へ来て下さい
……繰り返します……」
「あー……ゴメン、
俺ちょっと行ってくる
アリカ、キリトと
仲直りしとけよ?」
苦い笑みを零しながら
サイは俺達に忠告する
サイが呼び出しなんて珍しいな
……なんだろ?
「うん!アリカ優しいから
当たり前に出来るよ!
まぁキリト次第かなぁ?」
「アリカてめぇ……」
アリカはこれでもかというような
どや顔でこちらを見る
マジお前が優しいとか無いわ……
このガキンチョめ!
「ああもう止めろって!
じゃあ行ってくるけど
本当に喧嘩はやめろよ?
わかってるな?」
毎回のように
若干母親じみた注意
これも恒例だな
「わかった!待ってるね!」
「あいよいってらー。」
アリカは素直に
俺は大分生返事で答えた
「うん、じゃあまたね
キリト、話はまた今後頼むね」
サイは後ろ手に手を振ると
教室から出て行った
話ってなんだろ?
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