清州城主

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「信友様!」 天井から、忍びがしゃなりと降りてくる。 「…どうした?弥七…」 「斯波義統が、信長殿に密告!!」 弥七という忍びは、なんの躊躇いも無しに言った。 「何……?」 信友は眉を片方吊り上げる。 「…義統め………裏切りおったな………」 信友は全身に怒りを放ち、そして髭を撫でる。 さすがの弥七も、その気迫に後ずさった。 「殺すぞ……義統を………」 「はっ」 弥七はバッと礼をすると、シュンと消えた。 弥七が居なくなったとたん、そのストレスをぶっ飛ばすかのように立ち上がり、まだ火のついていない灯籠を苛立たしげに蹴り飛ばした。 「許さん………許さんぞ……義統………」 信友は、不適な笑みを浮かべた。
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