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ある日、斯波義統の息子、義銀は狩りに出掛けようとしていた。
一言で言えば弓の練習のようなものだ。
「父上、行って参ります」
義銀は、中庭で剣術の鍛錬をしている父に、大きな声で言った。
義統は汗を流しながらも笑顔で答える。
「頑張れ、義銀。晩飯分捕ってこいよ」
「はい!」
嬉しそうに頷き、勇気凛々、出ていく義銀。
そんな息子を、誇らしく見送る義統は、義銀が見えなくなると、また刀を振り始めた。
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