93人が本棚に入れています
本棚に追加
絢菜「せっかくなので売って下さい。」
佳乃父「分かった。じゃあ今日オークションに出品するから。また結果は佳乃通して伝えるね。」
絢菜「ありがとうございます。」
佳乃「じゃあ私、絢菜を家まで送ってくるわ。」
そして帰りの車中で佳乃が尋ねて来た。
佳乃「絢菜はやっぱりフィット派?」
絢菜「フィット派っていうか…あのサイズくらいしか運転出来そうにないから…。」
佳乃「とか言って、前はLS運転してたじゃんよ。」
絢菜「あれは…そこら中にアシスト付いてたからだよ。」
こんな会話をしながら、絢菜の家の近くで佳乃は車を止めた。
絢菜は不思議に思った。いつもなら家の前まで走ってくれるのに。
すると、佳乃が呟いた。
佳乃「ヤバいよ…。あれ武田の父親じゃん…。」
武田とは絢菜達の学校の教師だ。その父親は警察官で、佳乃とは知り合いだった。
絢菜「じゃあその父親が武田に車乗ってる事チクったら…。」
佳乃は登って来た細い坂道を可能な限り全速力でバックした。
最初のコメントを投稿しよう!