車…どうしよう…

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絢菜「せっかくなので売って下さい。」 佳乃父「分かった。じゃあ今日オークションに出品するから。また結果は佳乃通して伝えるね。」 絢菜「ありがとうございます。」 佳乃「じゃあ私、絢菜を家まで送ってくるわ。」 そして帰りの車中で佳乃が尋ねて来た。 佳乃「絢菜はやっぱりフィット派?」 絢菜「フィット派っていうか…あのサイズくらいしか運転出来そうにないから…。」 佳乃「とか言って、前はLS運転してたじゃんよ。」 絢菜「あれは…そこら中にアシスト付いてたからだよ。」 こんな会話をしながら、絢菜の家の近くで佳乃は車を止めた。 絢菜は不思議に思った。いつもなら家の前まで走ってくれるのに。 すると、佳乃が呟いた。 佳乃「ヤバいよ…。あれ武田の父親じゃん…。」 武田とは絢菜達の学校の教師だ。その父親は警察官で、佳乃とは知り合いだった。 絢菜「じゃあその父親が武田に車乗ってる事チクったら…。」 佳乃は登って来た細い坂道を可能な限り全速力でバックした。
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