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罪悪感で生かされる日々。
愛のない繋がり。
もう、限界だった。
『ネーア、さっき大事な荷物そっちに忘れちゃってさ。すぐ取りに行くから』
彼女へのプレゼントでしょう?
高価な指輪でしょう?
分かって隠したなんて、彼は絶対気付いてない。
さぁ、早く準備をしなくちゃ。
使いたくて使えなかった包丁を、いつものように研ぎ始める。
貴方に手料理を作ってあげていた昔を思い出して、貴方を感じながら…綺麗に、鋭く、研ぎ続けた。
早く帰ってきて。
今日は二人の出会った記念日で、今日が二人の別れの日。
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