第三章

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芹沢は茶化すように笑った。 「まんざらでもないくせに」 沖田も笑い、芹沢に道を開けた。 「チィちゃんなら、縁側に居ますよ」 縁側に行くと、沖田の言う通り千歳が縁側に座っていた。 唇を尖らせ、足をブラブラさせている。 「千歳」 千歳の肩が上がった。 「なに?」 そっぽを向いて返す千歳。 「すまなかったな」 「いいもん!!」 千歳は勢い良く立ち上がり、芹沢を見つめた。 まだ、目に涙が溜まっている。 「鴨おじちゃんよりもっといいひと見つけるもん!それでけっこんして、しあわせになるもん!」 千歳は小さく俯いた。 「おじちゃんはお姉さんとなかよしでいればいいんだ…」 芹沢は微笑み、言った。 「じゃあ、俺と約束してくれ。“良い人を見つけて結婚する”と」 「…うん」 芹沢は思わず千歳を抱き締めた。 そのとき。 「芹沢先生」 平山が芹沢を呼んだ。
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