-始-

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2人の視線にたじろぎながら後退り、自分の食べ物を探しに行くと言い残し、紅は樹木の根本から溶けるように消えていった。   取り残された2人はしばらく紅が消えた樹木を見つめていたが、半ば諦め片付けを始めた。   整理整頓が苦手な樹に掃除を頼み、鷹彦は敷地内にある祠へと向かった。   祠の前に立つと何やら唱え始めている。 しばらくそれを続けていると、 「ふむ……」 と、1つ頷き、あと3つある祠を周り、1つ目と同じことを繰り返し部屋に戻った。
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