『匿名少女』

『キミハダレ？』

――翌朝。

（昨日のはなんだったのだろう）

あまりスッキリしない頭で、少しの間、思い出していた。

確かに見た。

小学生ほどの年齢だろうか...背丈が小さく、黒髪を２つに結んで...真っ白なﾜﾝﾋﾟｰｽを着た少女を。

そして、

その少女が、何かを訴えていた事....。

だが、僕には見覚えのない少女。

それがどうして僕の元に？

―――何が起きているのか、まだ理解できないでいた。