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「そ…そうなんだ。」
「まぁ、あなたはカミ様が見えないから信じられないのも無理ないわ。他に聞きたいことはある?」
「……ない。」
というより分からないことが多すぎて聞きたいことが思い浮かばない。
「まぁ、機会はいつでもあるからね。」
お母さんも私の心情を理解してかそう言ってくれた。
「じゃあ、そろそろお前達は“かぐや姫”に自己紹介をなさい。」
お前達?
おばあちゃんの声に4人が前出た。
そして、白い髪に綺麗な顔立ちをした少年が始めに頭を下げた。
「…狐邑陽一。」
ボソッと小声で呟くや否や…
「俺は~龍世成海!!
よろしく、由美さん!さすが“かぐや姫”と呼ばれるだけありますね!お美しくしい。」
弾んだ声が響く。
ワックスでもつけているのか無造作に跳ねた髪の下には、くりくりとした大きな瞳があった。
翡翠のような綺麗な緑色をした瞳に私はさっきの紅い瞳の少年を思い出す。
何なの?ハーフの人がこの村にはたくさんいるの?
「俺は、大蛇隼人です。よろしくお願いします。」
次には青みがかった黒髪の少年が、愛想よく微笑んだ。
その笑顔にどこかほっとしてしまう。
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