第二章.月神村

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――――――――――― ―――――――― ―――… 『かぐや姫』 誰かの声が… おっとりとした女性の声が聞こえる。 『かぐや姫。』 今度は若い男の声。 誰なの? お母さんのことを言ってるの? 何度もいろんな人の声が頭に響く中… 『かぐや姫様。』 今までとは違う声がした。 今までとは声の質が違うというか、頭に響くような… 不思議な声。 聞いたことのない声だったけど懐かしさを感じていると、また違う声がした。 『すまない。』 今度は懐かしさとともに胸がしめつけられるように… 切なく 哀しくなる。 何…が、すまないの? 声の主を探すが目が覆われているみたいで、何も見えない。 誰? …出てきなさいよ。 ねぇ… 「出てきなさいってばぁあ!!」 「「うわっ!!」」 うわっ…?
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