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「……もぉ。」
何なのよ。
と心の中で呟き学校へと足を進める。
その呟きは私の周りにいる人達のおかげ。
「チッ、何で俺が朝早く起きてこいつを起こさなきゃいけねぇんだよ。」
「棗。かぐや姫の命だろ。」
孤村陽一がそう呟くと鴉取棗はいまいましいように舌打ちをする。
何なの…アイツ…
気がさわるようなことばっかして。
そもそも、何故こんなことになったのか…
それはお母さんの“おかげ”
というのは正しくなくてお母さんの“せい”だ。
朝、彼らを呼びつけて
「今日から満月のために学校までの送り迎えをして欲しいの。」
なんて言ったせい。
どこぞのお嬢様じゃないんだから、そんなボディーガード役みたいなのはいらないのに。
お母さんは、何を考えているんだろう…?
「おーい、満月!」
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