第一章 平和

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「なんで?」 ニーナが聞くが、マルティスは溜め息混じりに首を横に振った。 「わからない… ただ、そう思ってるのは俺だけじゃ無いんだ… 他の部隊の隊長も俺と同じ異変を感じているみたいなんだよ…」 「なんか不安になって来たわ… もし学園に魔物が攻めてきたらと思うと…」 「大丈夫だろ、いざとなったらソフィーちゃんもいるし、直ぐにダークエンジェル軍が来てくれるさ。 それに、有能な生徒がいるじゃないか。」 「そうね、あっ、始業の鐘だ。 授業行って来るね。」 ニーナは慌てて立ち上がり、走って闘技場を出て行った。 マルティスはニーナの姿が見えなくなると、仰向けになり、空を眺めた。 「…最近疲れたな…」 マルティスはそう呟くと、優しい日差しに見守られながら眠りに落ちた。
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