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「…ライアの嫌な予感…当たったね。」
「うん…」
今は夜で、不気味な闇が辺りを覆っている。
「!!」
突然ライアが闘技場のある一点を見詰めた。
「どうしたの?」
「来る…」
「えっ?」
「ここにも来る!!
ミーア準備して!!」
ミーアはライアの声に驚きながらも臨戦態勢を整える。
周りは生徒達のざわめく声で五月蝿いはずなのに、二人の周りの空気は静まり返っていた。
「来た!!」
ライアが叫ぶと同時に闘技場の壁が破壊され、魔物が雄叫びを上げながら突入してきた。
魔物は体長5m程で、頭が3つあり、一つはライオン、もう一つは竜、そしてもう一つが蛇で、尻尾もそれぞれ3本あり、後ろ足には鱗があり、足には強靭な爪が備わって、背中には竜の翼が生えていた。
生徒達はパニックに陥り、逃げ出す者、腰が抜けてしまった者が現れる。
「何あれ…」
ミーアはその魔物の異形の姿に驚いていた。
「わかんない…でもここは私達で何とかするしかないよ。」
ライアは恐怖心を無理矢理抑えつけて、自分に言い聞かせるように呟いた。
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