第一章 平和

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「…ライアの嫌な予感…当たったね。」 「うん…」 今は夜で、不気味な闇が辺りを覆っている。 「!!」 突然ライアが闘技場のある一点を見詰めた。 「どうしたの?」 「来る…」 「えっ?」 「ここにも来る!! ミーア準備して!!」 ミーアはライアの声に驚きながらも臨戦態勢を整える。 周りは生徒達のざわめく声で五月蝿いはずなのに、二人の周りの空気は静まり返っていた。 「来た!!」 ライアが叫ぶと同時に闘技場の壁が破壊され、魔物が雄叫びを上げながら突入してきた。 魔物は体長5m程で、頭が3つあり、一つはライオン、もう一つは竜、そしてもう一つが蛇で、尻尾もそれぞれ3本あり、後ろ足には鱗があり、足には強靭な爪が備わって、背中には竜の翼が生えていた。 生徒達はパニックに陥り、逃げ出す者、腰が抜けてしまった者が現れる。 「何あれ…」 ミーアはその魔物の異形の姿に驚いていた。 「わかんない…でもここは私達で何とかするしかないよ。」 ライアは恐怖心を無理矢理抑えつけて、自分に言い聞かせるように呟いた。
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