第十四章 二次試験

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「大丈夫って…」 テイトは深いため息を吐いて俯く。 テイトにしてみればセルレイの機嫌を完全に損ねたと感じるのは当たり前である。 しかしソフィーは全く気にせず大丈夫だよと言い放つ。 「だって、セルレイ兄さんが今一番身に染みてわかってるよ。 マルティスさんとミナリアさんの気持ち」 ソフィーの言葉にテイトはそれ以上なにも言わなかった。 結局、ミーアとライアはミナリアとマルティスに完膚無きまでに叩かれ、意識を失って医務室に運び込まれた。 「ミーア!!ライア!!」 医務室に駆け込んで来たのはレアナ達三人。 「全く、無茶しすぎよ?」 慌てふためくグレイに対し、リミナは冷静に未だに目を覚まさないミーアとライアの頭をペシペシと叩いた。 「あぁ…俺は途中から気が気じゃ無かったよ。 何も本気で…」 「二人は本気じゃ無かったでしたよ」 レアナがグレイの言葉を遮り、グレイの肩を叩く。 「あの二人が本気を出せば、ミーアとライアは10秒も…それどころか命すらありませんよ」
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