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「ミーアとライアは大丈夫だったのか?」
「はい。いっぱい怪我してますが、すぐに良くなります」
「そうか」
セルレイは一つ心の蟠りが取れ、安堵した。
「後でミナリアさんとマルティスにお礼言いに行きましょうね?」
「あぁ、そうだな。
あの二人にはいつも助けて貰ってばかりだな」
セルレイは切に思っていた。
「そうですね。
二人が一緒だから私はいつも安心してセルレイを待ってます」
そんな話しをしている内にセルレイとレアナは控え室に着き、二人で控え室に入る。
「あ…」
入った途端、二人はマルティスとミナリアと目が合い、マルティスとミナリアは気まずそうに視線を反らす。
それはそうだろう。
二人の妹をあんなにも痛めつけたのだから。
「…マルティス…」
セルレイはマルティスを睨み付け、マルティスはビクッと体を揺らす。
「何故あんなにミーアを痛めつけた?」
セルレイは怒気を孕んだ声でマルティスに歩み寄る。
「い、いや、あれは手違いと言うか何と言うか…」
マルティスは必死で言い訳しながらセルレイに合わせて後ずさるが…
「あ…やべ」
壁に当たり、逃げ場が無くなる。
「…これは試験だろう?」
「あ…うん、試験だったな…たはは…」
マルティスは無理矢理笑うが顔は引き吊る。
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