第一章 平和

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「マルティスさんは学園終わるまで何してるの?」 ソフィーは漸く目が覚めて来たのか、声のトーンが上がっていた。 「ん、あぁ…」 マルティスは少し照れくさそうに人差し指で頬を掻く。 「さっきニーナに次の魔法実習の授業に臨時講師で出てくれって頼まれてさ…」 「ふぅん…、ニーナ先生との新婚生活は上手く行ってるんだね。」 ソフィーは意地悪な笑みを浮かべた。 マルティスはバラクセス平原の戦いの後、ニーナと一年の交際を経て、結婚したのだ。 「ば、ばか!!」 マルティスは顔を真っ赤にした。 「へへっ。顔真っ赤だよ。」 ソフィーはアッカンベーをして、廊下を走り出した。 「あ!!」 ソフィーは突然立ち止まり、マルティスの方へ振り返る。 「魔法実習の授業楽しみにしてるよ!!」 それだけ言うとソフィーはまた教室へと走り出した。
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