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デビュー間もなく、すでに顔は
テレビで流れてはいた…
宏は、騒がれる気配はなく帽子を
被るが一般人に溶け込める……
オーラが足りないのか・・・
昼間、都心へ向かう少し離れた
郊外の電車内はまばらであった
向かいに座った女子中学生が咳き
込んだまま、座席から倒れこんで
しまったのであった
車両に居合わせた数人の乗客は
見て見ぬ振り・・・関わりたく
ないという悪い問題がみえた__
黙っていられない宏は傍へ寄る
「あのっ?どっか苦しいの??
駅に救急車呼んでもらうから!
車掌さん連れて来るよ!!」
とっさに腕をつかみ制止させた
「ゴホッゴホッ…良いですっ…
薬あるから大丈夫……」
あどけない蒼白い顔の中学生は
肩で息をしながら背を丸めた
「いやっ、だって顔色が普通
じゃないもんっ!駄目だよ!!
少しのガマンだからね!」
・・・・・
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