第1章―政略結婚―

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――此処はグランティア城… その城内は、主に白を基調とし、天井では大きなシャンデリアが煌めいていて、とても優美なものだった。 城内では、多くの金持ちと見られる人々が豪華な食べ物を食べつつ、ワイン片手に会話を楽しんでいる。 そんな人の多い所で一際女性の人口密度が多い所があった。 「ご婚約おめでとうございますわ!!」 「あ、あの、これ、お祝いの品ですっ良かったらどうぞっ…」 金持ちの娘らがわらわらと集まる中心には、一人の青年がいた。 「ああ、どうも有り難う。」 青年はにこりと微笑み、お祝いの言葉や品をくれた女性らに言った。 キャー-!! 彼が一つ笑顔を見せればそれだけで黄色い声が飛びかう。 それほどまでも彼は魅力的だった。 彼の名はルーク=アストレイ。レオンバルト帝国の第1皇子で今回の婚約パーティーの主人公の一人だ。 輝く濃い金髪に染み一つない白い肌を持つ中性的な顔立ち。 そして、深い紫の目。 容姿だけでなく、老若男女全てに優しく、とても紳士的だと各国で評判だった。 「…ルーク様…ちょっと…」 「……なんだ?」 「…アルヴァス様が話があるから来いとのことです…。」 「……分かった。今行く。」 彼の側近が用件を話終えると、彼の笑顔が消えた。 しかしそれは一瞬の事。 直ぐに笑顔を作り、彼に話し掛けて来る者達に一言伝えて、ルークはその場を去っていった。 .
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