出会い

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「完璧に近い奴程、心が読めん。」 「…お知り合いにそういう人でもいらっしゃるんですか?」 先生は更に眉間にシワを寄せた。 「…旧友でな…残念ながらこの学校に居る。」 『ええー!?』 何故、“残念ながら”なのだろう。 「誰なんですか!?」 「…紫雲 雷輝(シウン ライキ)。今年からこの学年の現国担当だ。」 紫雲 雷輝… 名前だけは聞いたことはある。 無駄にカッコイい名前だなーと思った。 「…先生、その人の事…嫌い?」 「嫌いというか…面倒臭いな。」 先生は本当に嫌そうな顔で溜め息をついた。 「へぇ~何か現国ドキドキしてきた。」 「…まぁ、授業は私よりは優しいだろう。」 「あ、自分で厳しいって分かってるんだ。」 確かに如月先生は授業中は厳しい先生だけど… 今みたいに授業以外では優しい人。 それにはちょっとビックリしたけど。 「昔から言われ続けているからな。」 先生はどこか少し大人の魅力を醸し出す意地悪な笑みを見せた。 「…ちょっとは優しくして下さいよ。」 「無理だな。」 「ケチ!!鬼!!」 「こら花火、先生に向かって…」 私達もすっかり仲良くなってしまい、お腹の音が鳴るまで雑談で盛り上がった。
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