出会い

3/13
前へ
/36ページ
次へ
私の名前は西島 凛 (ニシジマ リン) 今日から高校2年生。 運動も勉強も平凡な子。 特技なんか無いし、趣味も無い。 毎日普通に暮らしてた。 「凛、どうしたの?ボーっとして。」 「えっ?」 「恋でもしたかぁ?」 「んなわけないじゃん。」 「そう?親友の私に隠したりすんなよ~?」 この子は一年の時からの親友。 根本 花火 (ネモト ハナビ) 私と違って運動も出来るし、頭もいい。 「あっ、先生見回り来たよ。」 「っ。」 校長のつまらない長話の最中、如月先生が前からゆっくりと歩いてきた。 わ、身長高い…近くで見ると体もがっしりしてる… 「西島。」 「えっ」 「リボンが緩い。」 「あ、すみません…」 いきなり名前を呼ばれてビックリした。 もう生徒の名前覚えたんだ… 私がリボンを直し終えると、またゆっくりと足を動かして後ろへ行ってしまった。 「っ…ふぅ…」 「ビックリしたね、凛。」 「うん、まさか名前を覚えられてるとはね。」 先生に気付かれないよう小声で花火と話を再開した。 「でも、あの先生が初めて呼んだの凛じゃん。」 「やめてよ、それがキッカケで目を付けられたくないよぉ…」 「なら私語は止めることだな。」 『っ…!!』 反対側から如月先生が来ていたのに気付かず、また注意を受けてしまった。 これは覚えられてしまったかも…
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加