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校長の長話も終わり、次は新しく赴任してきた先生の紹介が始まった。
「あ、如月先生上がったよ。」
「ねぇ見て!!あの先生かっこ良くない!?」
花火は如月先生の横に並んで立っている男の先生を指差した。
その人は如月先生と同じくらいの身長で、赤みがかった茶髪に切れ長の目をして顎にヒゲを生やした若い先生だった。
「ええ~…ではこちら側から自己紹介をお願いします。」
ハゲ散らかした教頭にマイクを渡され、一番に如月先生が自己紹介を始めた。
「…初めまして、生徒諸君。如月鏡と言います。私は第二学年の数学を担当させて頂くことになりました。今後、宜しくお願いします。」
如月先生は軽く礼をして、マイクをあの若い先生に渡した。
「えっと、皆さん初めまして。私は金井太郎(カネイ タロウ)と申します。私は女子の体育を担当させて頂きます。まだまだ未熟ですが宜しくお願いします。」
金井先生は爽やかに笑って礼をし、次の先生にマイクを渡した。
「太郎だって、今時珍しいねぇ。」
「まぁまぁ、花火かっこいいって言ってたじゃない。」
「んーまぁね。でもさ、如月先生の声…私好きだわー。某声優に似てる。」
花火は声フェチらしい。
中学時代から声優さんにハマり、アニメやゲームが大好きになったらしい。
だから声優さんには詳しい。
男の声優さんにだけ。
「どの声優さん?」
「ジョージよ、ジョージ!!」
「所?」
「違う!!えーと…ほら、ケロ●軍曹のギ●ロとかぁ~」
「ごめん…見てないから分かんないょ。」
色々教えてくれるけど分かんないんだなぁ。
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