35人が本棚に入れています
本棚に追加
「私には普通のオジサンの声にしか聞こえないなぁ…」
「ジョージの声は普通のオジサンじゃない!!色っぽいの、艶めかしいの、セクシーなの!!」
「はぃはぃ、ごめんなさい。」
花火は声優さんとゲームの話になると熱くなる。
「あ、先生の紹介終わったみたい。」
「次は担任ね。まぁ誰が担任かは分かってるけど…」
一年の担任から三年の担任まで一列に並び、それぞれのクラスの前に立った。
もちろん、私たちの列の前には如月先生が立っている。
「え~、今日から君たちの前に立っている先生が担任の先生だ。はい、みんな礼!!」
教頭の言葉に合わせて、みんなダラダラと頭を下げた。
「はい、じゃあ教室に帰って先生から連絡を聞いてください。以上、解散!!」
「ふぅ、やっと解放されたぁ~」
「長かったねぇ。」
「校長がね。」
花火と喋りながら体育館から出ようとした時、ジョージの声で呼び止められた。
「西島、根本。」
「っ…わぁ、さっそく。」
「な、何でしょう…先生。」
恐る恐る振り返ると、怒ってるのか怒ってないのかよく分からない顔をした如月先生が立っていた。
「来い。」
先生はそれだけ言って体育館の横の出口から出て行った。
私たちもそれに付いていった。
最初のコメントを投稿しよう!