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プリントも配り終わり、やっと先生に解放された。
「あー…やっと座れる。」
「花火、オジサンみたい。」
「中身オジサンだもん。」
「如月先生より?」
如月先生の方を見ると、バッチリ目が合ってしまった。
「あの人はオジサンってか、オジサマ…って聞いてる?」
「…っ…。」
花火の声は全然頭に入ってなかった。
クラスのザワザワした話し声も…
何故か先生から目が離せなくなり、そのまま見つめてしまった。
私の席は後ろの方だけど、ここからでも分かる…
スゴく綺麗な眼…
「…凛…?」
「……ぁ…」
花火が私の名前を呼んだ時に先生も目を逸らし、やっと現実に戻ってきた。
「どうしたの、凛。」
「え…いや…先生と目が合っちゃって。」
「あぁ、あんな鋭い目で見られたら、なかなか逸らせないよねぇ。眼力っての?」
「う、うん…」
花火が言うように恐いから目が離せなくなったのかな…
でも…
先生の目…
何だか寂しそうだった…
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