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まあ、自己紹介はコレくらいでいいかな。
俺は今、何とかギリギリ滑り込みセーフで間に合った卒業式を無事終わらせ、サッカー部の打ち上げを適当に終わらせ、待ち合わせのセントラルホテルに来ていた。
現在、夕刻の五時。
ホテルのラウンジでくつろいでいると、アニキの事ばっかり考えてたからだろうか、急に珈琲が飲みたくなったので、珈琲が飲めるバーカウンターの方に移動した。
バーカウンターは割りと混んでいたので、何とかひとつ空いている席に滑り込み、珈琲を注文した。
程なくして注文した珈琲が出てきたので、早速飲んでみた。
一口飲んだ瞬間、
「マズッ・・・・」
「マズイわ」
思わずカップを置き、口走ってしまった声に、ハモった声があった。
ふと隣を見ると、綺麗な女性が座っていた。
彼女も俺の声を聞いたからだろう、こっちを見ている。
「あ、どうも・・・・」
「こんにちは」
彼女が微笑んだ。
とても綺麗な女性だ。
年は――アニキより少し下の24、5歳くらいだろうか。落ち着いた雰囲気もあって、オトナの魅力をかもし出している。
ゆるくかかったパーマに、ごく自然なメイク。目は少し大きくて、服装もセンスが良い。シャーリングを利かせた白の少しふんわりとした柔らかいニットワンピースに身を包み、淡いピンク色ストールを羽織っている。
本当に綺麗な女性だった。
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