ACT2. 人生初めての恋が訪れる日

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   ――俺は、自慢じゃないけど顔は良いからモテる方だ。  しかし、兄との生活や部活もあるから、あまり目立って遊んだり出かけたり出来ないし、オンナと一緒に居る時間よりも、自分の時間を優先してばかりだったからだろうか、付き合って1ヶ月程で別れるのが殆どだった。  私とサッカー、私とお兄さんどっちが大事なの、という台詞、何十回・・・・いや、何百回言われただろう。  そんなのサッカーとアニキに決まってるだろ、と言うと、破局だ。コレの繰り返し。  そりゃあ年頃だから、ヤル事はヤルけど、結局ソレだけ。  オンナもセックスも超好きだけど、オンナ個人にはあまり興味が無かったこの俺が・・・・  初対面の女性の笑顔に、胸キュン!?  ありえねー。  ドキドキしていると、彼女の顔が近づいてきた。  そして、そっと俺の耳元で囁く。『ホテルで飲む珈琲なのに、味、最悪ね』
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