5077人が本棚に入れています
本棚に追加
しかも、聞かなきゃいいのに、俺はつい「カレシさんに、何て言われたんですか」なんて聞いてしまった。
自分自身に痛恨の一撃喰らわせてどうするよ、俺! バカだろ!?
「彼がね私に、『僕が淹れた珈琲、毎日飲んでくれないか』、って言ってくれたの!」
嬉しそうに頬を染めて、彼女は俺にそう話してくれた。
――それ、思いっきり、プロポーズじゃん!!
しかもダサっ。ていうかキザ?
ていうかそんな事、何で俺に話すんだよ!
って、聞いたのは俺か――!!
ハイ。柊選手、レッドカード、頂きました。
退場です・・・・。
心の中でツッコミを入れながら俺は、彼女のまぶしい笑顔を、心の痛みを感じながら見つめた。
おーい、俺の心よ。一体、何に傷ついているんだ?
動悸は激しいし、彼女に『カレ』の話をされる度に心が痛い。
一体、どうなっているんだよ!
風邪か?
最初のコメントを投稿しよう!