ACT4. 夢は覚め、罪深き現実が訪れる

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 朝。目が覚めると全てが夢であってくれれば、と願っていたが、現実はそうじゃなかった。俺は、アニキのベッドの上で目覚めた。隣には、涙の跡を残したまま眠っている佐緒里さんが居る。  ――昨日のコトは、夢じゃない。  俺は何てサイテーなコトをしてしまったんだ。  アニキが亡くなったその夜に、アニキの婚約者を抱いてしまうなんて。  どんだけ馬鹿なんだ、俺は。アニキを裏切って、佐緒里さんを傷つけて。  決して赦されぬコトをしてしまった。本当に、サイテーだ。  アニキじゃなくて、俺が代わりに死ねば良かったんだ。今までずっと大切に育ててもらった恩も忘れて、裏切って。  アニキ、ゴメン。  佐緒里さん、ゴメン。  二人共、本当にゴメン。  謝って赦されるコトじゃないって想うけど。  ホントに、ゴメン。  そう思うと、涙が溢れた。  アニキを失った悲しみと、アニキに対する罪悪感が溢れて止まらなかった。
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