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読んでいくうちに、だんだん文字が掠れて読めなくなった。
俺の瞳からはまた、涙が溢れていたから。
バカアニキ。こんな事書くなよ。
ホント、反則ヤローだな。
そんな遺言みたいな手紙にするからだ、バカ。神様に連れて行かれるんだよ!
「ホントバカ・・・・」
――アニキ。
俺、本当にアニキには大切にして貰ってたんだな。有難う。
アニキが大切にしてた佐緒里さん、俺の身勝手で傷つけちゃった。
ホント、最低だよ。
けど、赦して貰えるまで何度でも逢いに行く。
これからは、アニキの分まで彼女を大切にするよ。
彼女がこの先、どんな男を好きになっても。
アニキの事を忘れたとしても。
俺が、アニキの代わりに見守るよ。
佐緒里さんの事、ずっと。
だからその約束、
受けてやるよ――
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