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「マコ、今日卒業式終わってから、何か予定あるか?」
トーストをかじっていると、アニキが珍しくソワソワした感じで話しかけてきた。
そういえば今日は卒業式だ。
もう高校生活最後の日なんだな。
そんな最後の朝でさえ、俺ってば、リカちゃんとセックスする夢を見ながら迎えるなんて――・・・・大分、ハズカシーな。
それより卒業式後の予定はどうだったっけ?
「えーっと・・・・部活の連中と打ち上げ会みたいなのするけど、どうかした?」
「ああ、うん、まあ・・・・ちょっと夜、時間あけて欲しいんだ」
「夜? ナンで?」
「だから、だな」ゴホン、と咳払いをひとつして、アニキが告げた。
「お前に、逢わせたい女性(ヒト)が居るんだ」
顔を赤くしながら、アニキが更に続ける。「僕が、結婚を考えている女性だ」
「えぇ―――――――っっ!!?」
急に言われて驚いた。
俺の保護者でオンナの『お』の字もないようなアニキに、好きな女性が居るという事だけでなく、結婚を考えている女性が居るなんて!
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