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そして朝。目覚めると俺の腕の中で佐緒里さんが眠っていた。
寄り添って、互いの肌の温もりを感じるようにして。
寝顔も可愛いな。
朝から食べてしまいたいくらい、可愛い。
暫く佐緒里さんの寝顔を見つめていると、彼女がゆっくりと目を開けた。
「おはよう、佐緒里さん」
「・・・・誠クン」
「もう、謝らないよ。貴女を抱いた事」
しっかりと彼女を抱きしめながら、俺は言った。「佐緒里さん、好きだ」
腕の中の佐緒里さんは、きっと頬を桜色に染めているだろう。
彼女のしぐさや癖、どんな風に抱いたら悦ぶか、どんな言葉で照れるのか、もう何となく解ってきたから。
「俺は、貴女の中に居るアニキごと、貴女を愛していくつもりだから。今はまだ子供(ガキ)だし、全然貴女には釣り合わないだろうけど。それでも、俺のせいいっぱいで貴女を幸せにしたいと思ってる。ねぇ、佐緒里さん、俺が本当に嫌いだったら、きっぱり振って欲しい。だから、貴女の気持ち――・・・・聞かせて?」
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