ACT1. 兄と弟と婚約者

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 彼女の名前は、高木佐緒里(タカギサオリ)。  偏屈アニキと付き合えるんだ。どんなオンナだろう。かなり興味があるな。  まあ手前味噌だけど、俺のアニキはホント、イイヤツだからな。  高木佐緒里よ、見る目あるんじゃねーの。  きっと、幸せになれる。いや、きっとじゃないな。絶対幸せになる!  今日、彼女に逢ったら絶対、俺がアニキの事、押しまくってやろう。  それにしても、水臭いな。アニキのヤツ。彼女が居るなら、言ってくれればいいのに。 何で言わないんだ。  あっ、解ったぞ!  オンナにはモテモテ君の俺に彼女を逢わせると、きっと寝取られると心配したんだろ。 バカだな、アニキは。  俺がアニキのオンナに手、出すわけ―――-・・・・  あるかもしれない?  ――って、冗談だよ!  まあ、無いな。うん、無いぞ。  無いったら無いぞ。
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