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『いや、お手数をおかけしました。
善意の医師と有名な…タンブルティ先生が、そんな事をする訳が無いですよね…』
はっ!俺が善意の医師だってぇ!
俺は内心、せせら笑いながら…
神妙な顔で答えた。
『善意の医師だなんて…私は当たり前の事をしているまでです。
お役に立てず申し訳ありませんでした。』
『あ…いえ、こちらこそ…では何か気が付いた事があれば…』
クロフォードは俺を完全に疑っていなかった。
『事件の早い解決を祈ってます』
俺はそう付け加えて…この善良で間抜けな刑事を帰した。
クロフォード刑事!
あんた仕事を変えた方が良いぜ!
俺は心の中で、そう…せせら笑っていた。
そう…事件は解決しない…
俺には捕まらない自信があった。
そして…クロフォード刑事は俺の所には、二度と来なかった。
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